ポチィです、どもっ!
昨日の台風の影響で緊急のエリアメールが鳴りまくっていた方も多いのではないのでしょうか?ポチィが住んでいる市も我が家から離れた地域に避難勧告等が出ていたみたいで、その地域のエリアメールが入ってきて頻繁に鳴っていました。
今朝の出勤時の電車内で、今度は避難勧告が解除されたお知らせのエリアメールが届き、電車内で一斉に同じメール音が鳴る光景に、初めての事だったので恥ずかしながらビクッとなってしまいました…。
Contents
プロボクシング世界戦 WBA世界ミドル級タイトルマッチ アッサン・エンダム vs 村田諒太
そんな台風の影響で1日中雨模様だった日曜日ですが、第48回衆議院議員総選挙も重なり、雨の中投票に行った方も多いのではないでしょうか?我が家もチビ達が昼寝を始めた一瞬の間を狙って嫁さんと2人で投票に行ってきました。
しかし、台風より衆院選の結果よりポチィがこの日1番気になっていた事は夜に行われたボクシングの村田 諒太選手のダイレクトリマッチ(直接再戦)です。
ダイレクトリマッチ?
実は今回の試合は異例に行なわれている試合になります。
と言うのはプロボクシングでは他の選手との試合を挟まずに、即再戦をする『ダイレクトリマッチ』を原則禁止しているためです。
しかし原則という事なので、試合の判定が微妙だったり、試合の契約の中に次のダイレクトリマッチの興行が組み込まれていたりと、少なからず行われる事はあります。
今回の場合は前回の2017年5月の王座決定戦のこのカードの試合判定に、WBA会長自らツイッターで「怒りと不満を感じている」「日本のボクシングファンに謝罪したい」「再戦を指示するつもりだ」などと投稿して再戦が決まった様な異例中の異例の試合でした。
因みにこの試合で疑惑の判定をした2人のジャッジは6ヵ月の資格停止処分をくらっています。
WBA?ミドル級?
WBAって?
ボクシングにあまり興味のない方にはWBAだのミドル級だのとややこしくて訳が分からん!?と言う方も多いと思います。
WBAと言うのはボクシングの団体名の事で世界で主要と呼べる団体は、WBA(世界ボクシング協会)、WBC(世界ボクシング評議会)、IBF(国際ボクシング連盟)、WBO(世界ボクシング機構)という4つの団体があります。
日本のプロボクシング競技を統轄するJBC(一般財団法人日本ボクシングコミッション)はは主要4団体とOPBF(東洋太平洋ボクシング連盟)に加盟しているためこれらの試合を日本で行う事ができる訳です。
ミドル級って?
ミドル級はボクシングの階級の事で主要団体では体重の重さで17階級に分けられています。
1番軽い階級がミニマム級、1番重い階級がヘビー級。明確な定義はありませんが軽い方の階級の総称を軽量級、重い方の階級の総称を重量級と呼び、間に中量級があります。
今回、村田 諒太選手が戦ったミドル級は中量級に入ります。日本人選手のチャンピオンが多いバンタム級、ライト級は軽量級に入ります。
このミドル級なんですがスピードもパワーもある階級で最も選手層が厚いと言われる事もあり、ボクシングで最も面白い階級の1つに上げられる事も多い階級です。そんなこの階級で過去に世界チャンピオンになった日本人は、村田 諒太選手が今回なるまでは竹原 慎二ただ1人だけでした。すごい!竹原さんっ!
そんなボクシング的にも面白くなる可能性大の階級という事や、因縁のダイレクトリマッチ、民放他局は軒並み衆院選放送と色々な条件が重なり、今回ボクシングを見られた方も多いのではないでしょうか?
トリプル世界戦って知ってました?
当然そんな村田選手の試合に目が行きがちですが、昨日はトリプル世界戦って皆さん知っていました?世界チャンピオンを決める試合が1日で3回あったんです。
この同じ日に行われた試合の1つは、WBC世界フライ級王者の比嘉 大悟選手の試合です。
初防衛戦を7回TKO勝利でデビューしてから14連続KO勝利をおさめています。この連続KO記録はあと1つで浜田 剛史の持つ15連続の日本記録に並びます。この2017年の大みそかにWBA同級王者・井岡一翔との団体統一戦の可能性もあり、楽しみです。
もう1つは、そう以前我が家でカワイイと話題になったWBC世界ライトフライ級王者の拳四郎選手の試合です。
こちらも初防衛戦を判定で勝っています。同級1位の最強挑戦者が相手でしたが、これで拳四郎選手の戦績は11戦11勝、この可愛さとのギャップ萌えがハンパないです…。
少し前にアウトデラックスという番組でマツコ・デラックスにもカワイイー!とイジられていました。食べる事が大好きらしくボクシングじゃなくグルメリポーターをやりたいなどと、ボクサーらしからぬ発言をしていましたが、やはりできる子なんですね、『カッコかわいい』がピッタリな選手です。
メンタル的にも難しいと言われる初防衛戦を勝利で収めた今後も注目の2選手でした。
メインイベント!
さて選挙速報や台風によるニュース速報と、なんだか情報量の多い画面の中で試合前の映像が始まりました。
試合前の様子
村田選手からは入場前に笑顔がこぼれていて、一方のエンダム選手は入場曲を口ずさむ様子がテレビに映し出されていました。
両者緊張をしていないのか、緊張をほぐしているのか判らないところはありますが、スポーツの心理学ではハッタリでも笑うという行為は良いことみたいです。あと緊張を逸らすという行為より緊張を受け入れるという事の方が有効だと以前聞きました。
「緊張はみんなするものなんだ!」
という所から自分にアプローチしていくと良いらしいです。
試合内容
前回の時はダウンも取っていて、有効打も多かった訳ですが判定負けをしました。ボクシングでは守ってばかりいたり、手数が少ないとジャッジに悪い印象を与えてしまいます。
もし前回の戦いで負けた理由があるとするなら手数の多さ、打ちに行くところで打たなかった…というところでしょうか…。
当然今回はその辺も踏まえて村田選手も前回以上に前へ出て行きましたが、エンダム選手も左右に動き、アウトボクシング(足を使うボクシング)、インファイト(打ち合い)、危なかったらクリンチ(相手に抱きついたりして動きを止め、その間に自分も休む)、クリンチ後も手数を稼ぐために打ったりと、打ち合いを入れながらも判定を意識したボクシングをしてきます。
ニュースでは村田圧倒などという見出しもありましたが、解説に来ていた長谷川穂積元選手やWBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥選手も途中までの採点では村田選手が少し有利ぐらいかなという感じでしたし、この展開のまま判定まで行くと前回の事があるので嫌な感じもしていました。
えっ⁉
そんな一進一退の試合展開ながらも次第に村田選手の有効打が当たるようになってきた試合中盤あたりの7ラウンドが終わってのCM明け、いきなりTKOで試合が決まった場面が放送されます。
そうなんですエンダム選手のギブアップで村田選手のTKO勝ちにて試合が決まりました。
最後までやらずにギブアップとかあるん???
と嫁さんは驚いていましたが、対峙したからこそわかる今の自分と相手との差、下手したら死ぬ事もあるボクシングの試合です、トッププロだからこそ感じる敗北もあるんですよね。少し前の山中 慎介選手の試合でもちょっと物議を交わしましたが、トレーナーの判断でストップがかかる事もあります。
ポチィ的には1発逆転も多い階級なんで、この試合運びでは最後までどっちに転ぶかわからんなぁと思っていたんですが、エンダム選手はしっかりと戦えている様に見えてギリギリの精神力で保っていたんですね。
何とも深い戦いの世界です。
なにはともあれ良かった
この村田 諒太選手の勝利の泣き顔(いや本人は泣いていないと言っていたので)しかめっ面を見ていると、本当に勝って良かったと思います。
因縁のリマッチとして扱われる様になったこの試合で両者の回りには色んなプレッシャーがあったと思いますが、試合後に記者に囲まれる村田選手の所に訪れたエンダム選手は「君がチャンピオン。これからもいい友達だ。」と伝え、いつかの再戦を約束して一緒に記念撮影に応じたらしいです。
good loser!カッコいいです。
前回の敗戦後、村田選手もいっさいの言い訳や負け惜しみを言いませんでしたが本当にアスリートとしても男としても魅力がある2人です。お互いに交友があるみたいですし、頂点で戦った敵同士が試合後にこういう雰囲気になるのはスポーツや格闘技を見ていて本当に清々しい瞬間ですね。
テレビの平均視聴率も20.5%、瞬間最高に至っては26.7%と他局が衆院選報道一色の中、ボクシングが好数字をたたき出したみたいですし、ボクシング好きのポチィにとっては多くの人がボクシングを見た事実が嬉しい限りです。
ではっ!