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バルミューダ・ザ・ゴハン
電気炊飯器と並んで1つの候補として以前から考えていたのが新しいコンセプトの電気炊飯器、バルミューダ・ザ・ゴハンです。
高機能デザイン家電で有名なバルミューダから電気炊飯器が発売されることをテレビ番組の『ガイアの夜明け』で見て知っていました。
何が今までの電気炊飯器と違って新しいのかと言うと、釜が内釜と外釜のニ重構造になっていてお米を入れる内釜と外釜の間に水を入れて、加熱された水蒸気でゆっくりと100℃を超えない加熱温度で炊き上げるコンセプトになっています。そうすることで釜の内部で対流が起きずにお米の表面を傷つけず、香りとうまみを米粒の中に閉じ込めます。パナソニックのおどり炊きとは真逆の発想ですね。
この炊き上げ方法が良いのか悪いのかは別として、大手とは全く違ったアプローチで美味しくごはんを炊こうと思ったことが、面白くて画期的な試みだと感じてチェックしていた製品です。
バルミューダ 3合炊き 電気炊飯器 BALMUDA The Gohan バルミューダ ザ・ゴハン K03A-BK ブラック
デザイン家電で有名なバルミューダの画期的な炊飯器
そして発売されて店頭で試食できる頃になるのを見計らって家電量販店に向かい、その場で試食をして家に居る嫁さん用にもう1つ試食をもらって帰りました。
話は少し変わりますが、冷やごはんをたまに食べると美味しくないですか?
ポチィは歳を重ねるにつれて保存状態が良い冷やごはんが美味しいと感じるようになりました。夏場はそこに冷たいみそ汁、焼きのりなんかがあると最高です。あと最近は健康のために控えていますがインスタントラーメンと冷やごはんというこのチープ感極まりない組み合わせが大好きです。最近は冷やごはんがダイエットに良いなんてことも聞きますし、かなりの潜在能力を秘めています。もちろんあたたかい白ごはんも好きですし、日本人が愛するあの炊き立てごはんの独特のにおいも最高です。
ですが冷やごはんになるとあの独特のにおいが抑えられ、甘みやもっちり感が増してごはん本来の味が際立つ感じがします。そんな冷やごはんですが炊飯状態が悪いと、逆に不味さが目立ってしまいます…。
上記のことを踏まえまして、冷めた時のごはんの味も炊飯器を選ぶ充分な判断材料となるので、家に居る嫁さんと試食する用にもう1つ貰って帰ったわけです。
その結果、嫁さんもポチィも冷めた状態でも美味しいと感じたので、この時点ではバルミューダ・ザ・ゴハンは購入候補になりました。
バルミューダ・ザ・ゴハンの感想
炊きあがったごはんの個人的な感想は、
- 米粒1つ1つがはっきりしている(少しかため)
- その分、口に入れた時の甘みは少ないが噛むほどに甘みが増す
- 冷やごはんも美味しく感じた
といった感じです。
製品自体の感想としましては、
- 今までにないデザインで良い
- 余ったごはんを冷凍保存する我が家には保温機能がないこの製品は合っている
- 炊いた翌日の昼食で嫁さんと子供が冷凍ごはんを食べる我が家では、前日に多めに炊いて余らせる必要があるため最大3合炊きは小さい
- 上記のことを踏まえると炊飯回数が増えるので手間も増え非効率になる
- 出始めで値引きもなく約45000円と、そこそこ高い
- 特長である二重釜が毎日洗うとなるとめんどくさそう
という感じです。
ただ発売からしばらくして我が家で不採用になった決め手になる出来事がありました。
それは発売から数ヵ月しか経っていないのに家電量販店の店頭の実機に内釜のコーティングが剥げている部分がありました。特に外釜と内釜の組み合わせ部分のコーティングの剥げは、どの店舗の実機にも出ていました…。ショッピングサイトの商品レビューをみると内釜の内側もコーティングが剥げるという記述もあり、そこから錆びることもあるみたいです。
結果『バルミューダ・ザ・ゴハン』は購入候補から外れました。
新規参入事業なのでこれから集まるユーザーの声を聞いて改善されると思うので仕方がないと言えば仕方がないのですが…。とは言え新しいコンセプトでこれだけの商品を作ったわけですし、バルミューダにはこれからの製品改良に期待したいです。『ガイアの夜明け』を見てこの会社の代表取締役の方の気概や人心掌握術的な部分も勉強になりましたし、これから良くなっていく製品だと思います。
もし高確率で起こるかも知れないコーティングの剥げが気にならなければ、一人暮らしで頻繁に自炊をしない方には向いている商品かも知れません。
最高3合炊きという点もそうですし、デザインも女性が持っているとカワイイ、男性だとカッコいいになるデザインだと思います。釜のコーティングのことには目をつむって、おしゃれ優先、新しい物好き、美味しいごはんが食べたいという方にはピッタリかなと思います。
バーミキュラ ライスポット
もう1つバルミューダ・ザ・ゴハンと並んで迷っていた新製品がありました。愛知ドビーという会社のバーミキュラ ライスポットという製品です。
バルミューダとバーミキュラ…、少しややこしいですが、こちらは鋳造メーカーの商品です。傾いていた経営を「町工場から世界最高の製品を作りたい」という思いから兄弟で『鋳物ホーロー鍋 バーミキュラ』の開発によって再建した、ちょっと『下町ロケット』的な会社です。
バーミキュラ鍋は聞いたことがある方もいてるかと思いますが、100分の1ミリの精度で作られた鍋と蓋の高い密閉性で、カレーや煮物を無水調理で美味しく仕上げることができると有名になり、納品に15ヵ月待ちになったこともある鋳物ホーロー鍋です。
この鋳物ホーロー鍋でごはんも美味しく炊けるとのユーザーの声から、炊飯に特化した形で開発されたのが『バーミキュラ ライスポット』です。
バーミキュラ鍋に専用のIHコンロが付いたような形状の製品です。他のバーミキュラ鍋と同じように鍋自体は鋳物のホーロー製なのでガスコンロでの使用もでき、無水カレーやローストビーフなど色々な料理がガスでも専用IHコンロでもできるので、炊飯も簡単にできるバーミキュラ鍋と呼ぶ方が合っているのかも知れません。
こちらの製品も店頭に並ぶ頃に試食に行きました。大手家電量販店では現在ビックカメラとヨドバシカメラで取り扱いがあります。
バーミキュラ ライスポットの感想
炊きあがったごはんの個人的な感想は、
- お米の1粒1粒が立った感じでバルミューダに似ている(少しかための炊き上がり)
- でもバルミューダよりふっくらしていて甘みが強い
- 冷やごはんも美味しく感じた(バルミューダと遜色はない)
といった感じです。
製品自体の感想としましては、
- デザインも斬新で新鮮で良い
- 保温機能はないが最大5合炊けるので多めに炊いて冷凍保存する我が家には最適
- 79800円(税別)と価格は高く高級炊飯器が買える価格帯である
- この価格をバーミキュラ鍋も同時に手に入れたと思えるかがカギ
- 鋳物の鍋なので重たい(鍋の重さだけで約4kg)
- 美味しい無水カレーが作れるのは良いが、その時の白ごはんは何で炊けばいい?
- 吹きこぼれにくい構造(フローティングリッド)と謳っているが、普通に吹きこぼれることがあるらしく、炊飯中に蓋の位置をイジることで改善されるという時があるみたいだが炊飯中にその作業をすることが面倒
- ホーロー塗装が剥がれた時はリペアができる(有料)などアフターケアがしっかりしている
という感じですが調べていると、この製品に気になる商品レビューが…。
それは蓋と鍋との密閉性の精度と耐久性を良くする為に、この接点部分にはホーローのガラスコーティングがされていない為に錆びることがあるみたいです。
「またサビかいっ!」
ひどいサビにならない内に処置すれば大丈夫みたいなんですが、炊飯に使うのでその部分に食用油を塗って防サビをする訳にもいかないし…、ちょっと値段の割に手間がかかるかなと感じました。この点に関しては公式HPのよくある質問のページにケアの仕方などが記載されています。
あと無水調理のカレーや、ローストビーフなど色々な料理に使えることが逆に我が家では要らない機能になる気がしました…。
「なんかカレーの匂いとか移りそう…。」
店頭で説明していた店員さんも「カレーの後は、よく洗って下さい。」と言っていましたし、さきほど感想欄で触れましたがカレーとごはんを一緒に食べる時は、
- 無水調理でカレーを作る
- 出来上がったカレーを他の鍋に移す
- バーミキュラをよく洗う
- バーミキュラでごはんを炊く
- いただきます!
という工程か、
- バーミキュラでごはんを炊く
- ごはんをおひつなどの容器に移す
- バーミキュラを洗う
- 無水調理でカレーを作る
- 冷めているであろうごはんをレンジで温めなおす
- いただきます!
という面倒な工程になります。それなら専用IHコンロの機能を炊飯だけにして価格が抑えられている方が我が家ではありがたいかなと思いました。この価格でカレー用にもう1つバーミキュラ鍋がセットになっているのであれば文句はないですが、それでは売れば売るほど赤字になっちゃいそうですね…。
ということでこの『バーミキュラ ライスポット』も候補から外れました。
さぁ、こんな感じで何を買おうか迷っている時に、もう1つ候補になる製品に出会いました。